
「どうやって依頼するの?」
「気を付けなきゃいけないことは?」
マンション仲介500件以上の実績を持つ
プロ仲介マンがお答えします!
※なお、この記事はマンションに限らず「一戸建て」「土地」を売却するときも同じです。
しかし、「査定」と聞いてもイマイチ分からないという方も多いと思います。今回は、そんな「査定」のポイントについて徹底解説します。
これを読めば、マンション査定の方法や注意点など、ポイントを抑えてマスターできると思いますよ。
そもそも査定とは何か?
そもそも、査定とは「マンションのおおよその売却価格を不動産会社に出してもらうこと」です。ここでポイントになるのが、査定価格は「絶対に売れる金額」ではないという点です。
「査定価格」の意味を勘違いして、「査定価格なら絶対に売れる!」と思い込んでしまう人が多いです。
しかし、その考えは間違いで、あくまで査定は「目安」価格である点がポイントになります。
さて、本題ですが、マンションの査定価格を算出するためには「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。どちらも無料で行えますが、それぞれのポイントを抑えてから査定依頼した方が良いですよ。
机上査定とは何か?
机上査定とは、現地に行かず机の上で査定するということです。つまり、マンションを見ずに査定するという点がポイントになります。
なぜ、机の上で査定できるかというと、不動産会社は基本的に「周辺の成約事例」を基に査定価格を出しているからです。
不動産会社は実物を見る必要はないのです。周辺で成約した事例だけで、おおよその売却金額が分かってしまいます。
言い換えると、不動産の査定というものは、「エリア」や「築年数」などの情報だけで大体決まってしまうとも言えます。
訪問査定とは何か?
机上査定が終わった後は、実際にマンションへ訪問して査定してもらいます。ポイントから言うと、机上査定と訪問査定の金額が変わることは少ないです。
査定価格が変わるとしたら、以下のようなときです。
- 室内状況が悪い
- 眺望や陽当たりが悪い
- 相場が突然崩れた
ただ、査定額が下がるといっても、せいぜい1%~2%の話です。3,000万円の机上査定額が、2,700万円(10%ダウン)ということはほぼありません。
室内状況が悪い
査定の金額が下がる一番多いパターンは、室内状況が悪いときです。たとえば、小さな子供やペットがいて、クロスやフローリングの劣化が激しいときなどが、これに該当します。
また、ポイントとしては「水まわり」です。水まわりは衛生面を気にする方も多いので、汚いと査定額に響きやすくなります。
眺望や陽当たりが悪い
これは、「目の前の建物が近い」などの部屋が該当します。建物が目の前にある影響で、予想以上に陽当たりが悪かったり、眺望が悪かったりするときです。
相場が突然崩れた
そして、あまりないケースですが、たとえば「嫌悪施設ができた」「日本全体の景気が急激に下がった」などのときも、訪問査定の金額は下がります。
査定前にすること
ポイントから言うと、机上査定の前にすることは特にありません。普通に、不動産会社に査定依頼をすれば、後は結果を待つだけです。査定依頼方法は後ほど解説します。
一方、訪問査定前には以下のようなポイントがあります。
- 相場価格を調べておく
- 物件資料を用意しておく
- メモ帳やファイルの用意しておく
- 事前に掃除や換気しておく
この3点のポイントを抑えておくだけ、訪問査定の効果はアップします。
相場価格を調べておく
訪問査定の前にザックリで良いので、相場価格を調べておくのがポイントです。マンションの周辺相場を調べれば、査定の結果が頭に入ってきやすいです。
相場価格はREINS Market Informationと土地総合情報システムで調べられます。詳しくは以下の関連記事を確認ください。
また、不動産会社がどのような方法で査定を算出するか「詳しく知りたい!」という方もいると思います。そんな人は、国土交通省のホームページからマニュアルを見られます。
ただ、これはマニアックな資料なので興味がある人だけ確認ください。
物件資料を用意しておく
訪問査定前には物件資料を用意しておきましょう。物件資料とは、重要事項説明書や管理規約などのことです。マンションを購入したときの一式を引っ張り出しておけば良いです。
これらの資料は不動産会社に預ける資料ですので、用意して置いて損はないです。
メモ帳やファイルの用意しておく
また、後ほど詳しく話しますが、査定は複数社に依頼した方が良いです。その複数社の資料がゴチャゴチャになるのを避けるため、ファイルを用意しておきましょう。事務用のクリアファイルとかで良いです。
また、営業マンの言っていることを記録するため、メモ帳も用意しておいた方が良いです。これは、査定額を理解しやすくするポイントになります。
事前に掃除や換気しておく
事前に掃除や換気などをしておくのが理想です。ただし、これは査定額に大きく影響しないので「時間があれば」程度で良いです。
- 査定額はあくまで「目安の価格」である
- 机上査定はマンションを見ないで算出する
- 訪問査定はマンションを見に来るので、色々と準備するのがポイント
マンション査定の際の3つのポイント
つづいて、マンション査定のポイントです。マンション査定時は以下の3点がポイントになります。
- 複数社への査定依頼すること
- 一括査定サイトを利用すること
- 査定価格だけで決めないこと
査定するときは多少時間がかかります。ただ、冒頭でいったように、「査定」はマンション売却において非常に重要なことです。そのため、手間を惜しまず根気強く行うことが大切です。
複数社への査定依頼すること
マンションを査定する1つ目のポイントは、複数社の不動産会社に査定依頼することです。これは、査定時の最大のポイントと言えます。
少なくとも4~5社程度には査定依頼しましょう。なぜ、1社だけではダメかというと、以下の理由からです。
- マンションの知識が限定されるから
- 不動産会社によって査定額が異なるから
- 営業マンを見極められるから
上記3点は、査定をする上で非常に大切なポイントになります。査定を1社にしかしないことは、大きな機会損失を生み出すと認識しましょう。
マンションの知識が限定されるから
複数社に査定依頼する理由の1つ目は、マンションの知識が限定されてしまうからです。
売主は素人なので、当然ながら自分のマンションがいくらで売れるか分かりません。相場価格も良く分からなければ、そもそもマンションを売る「手順」さえ分かりません。
特に、「相場価格」の考えは不動産会社によって異なります。そのため、1社だけに査定依頼すると、偏った相場価格の認識になる可能性があるのです。
それは、査定価格の正確な見極めができずに、ハズレの不動産会社に引っかかりやすくなってしまうというリスクが起きてしまいます。
不動産会社によって査定額が異なる
複数社に査定依頼する理由の2つ目は、不動産会社によって査定額が異なるからです。
先ほど少し触れましたが、不動産会社によって提示してくる査定額が異なります。不動産会社が査定価格を出すときに「参考にする事例」は一緒なのですが、その「見解」が異なってくるのです。
見解が異なる理由を簡単にいうと、
- 最近成約した事例があるか
- 顧客がどのくらいいるか
この2点が不動産会社によって異なるからです。
最近、マンションを成約した事例があれば、より正確な査定額を算出できます。また、既にそのエリアでマンションを探している顧客がいれば、成約率の高い集客ができるというワケです。
この「違い」があるので、複数の不動産会社にマンション査定をすることがポイントになります。1社にしか査定依頼せずに「ハズレ」を引いたら大変なことになります。
営業マンを見極められる
複数社に査定依頼する理由の3つ目は、営業マンを見極められるからです。
不動産会社に優劣があるように、営業マンにも優劣があります。もしかしたら、マンション売却においては、不動産会社以上に担当してくれる営業マンの方が大事かもしれません。
その営業マンの見極めは、何社かの営業マンと話さないと分かりません。基本的には、訪問査定時の営業マンがそのままマンションの売却担当になることが多いです。
そのため、マンション査定時には「営業マンを見極める!」というポイントも意識して、査定に臨みましょう。
以上3つが、「複数社に査定依頼」する理由です。
一括査定サイトを利用すること
つづいて、マンションを査定する2つ目のポイントは、一括査定サイトを利用することです。一括査定サイトとは、数分の入力作業で5社前後の不動産会社に一括で査定依頼できるサイトです。
一括査定サイトをおススメするのは、以下3つのポイントがあるからです。
- 査定依頼が楽
- ほぼ同時期に査定価格が来る
- ザックリ不動産会社の特徴が知れる
この3つのポイントにより、マンションの査定依頼は一括査定サイトで行うべきです。
査定依頼が楽
一括査定サイトを利用する1番のポイントは、何と言っても査定依頼が楽な点です。査定依頼は「直接訪問」や「電話・メール」での依頼がありますが、いずれも面倒です。
特に、直接訪問して査定依頼したとき、運悪く「しつこい営業マン」に当たった場合には中々帰してもらえません。その点、一括査定サイトは数分で完了します。
ほぼ同時期に査定価格が来る
また、どの不動産会社も大体1~2営業日で査定結果が来ます。そのため、各社を横並びで比較しやすい点も大きなポイントになります。
横並びで比較するほど、不動産会社の違いが分かってきます。そのため、不動産会社の優劣が付けやすくなります。
ザックリ不動産会社の特徴が知れる
さらに、査定サイトによっては不動産会社の概要説明があるので、不動産会社自体を選びやすいです。簡易的にも、その不動産会社の特徴が分かるので、不動産会社選びにも活きてきます。
このように「一括査定サイト」について、もっと詳しく知りたい方はコチラの記事をどうぞ。
関連記事マンションを「高く・早く」売却するためには一括査定サイトがベスト
査定価格だけで決めないこと
マンションを査定する3つ目のポイントは、査定価格だけで不動産会社を決めないことです。その理由は以下のケースがあり得るからです。
- 根拠なく高い査定価格を提示する
- 査定価格の根拠が薄い
- 値段を下げる前提
査定価格だけで不動産会社を決めると、ハズレの不動産会社を選ぶ確率が上がります。
根拠なく高い査定価格を提示する
まず、「媒介契約(マンションを自社で売却できる権利)」が欲しいという目的だけのために、査定価格を高く釣り上げる不動産会社があります。
そのような不動産会社の査定価格は「根拠」がないので、結局はどんどん金額が下がっていくことが多いです。
査定価格の根拠が薄い
また、査定価格を故意に釣り上げているワケではないものの、「そもそも根拠が薄くて正確性に欠ける査定価格である」という残念な不動産会社もいます。
当然、このような不動産会社にマンションの売却を頼んでも、高く・早くは売れません。
値段を下げる前提
さらに、「最初は高く売り出して、売れなかったら下げましょう!」という、価格を下げる前提で査定価格を提示する不動産会社すらいます。
このような不動産会社を選んでしまうと、いずれもマンションを早く・高く売ることは難しくなってしまうのです。そのため、査定価格は「根拠」の見極めが大切になってきます。
- 複数社への査定依頼すること
- 一括査定サイトを利用すること
- 査定価格だけで決めないこと
まとめ
マンションの査定については、以下のポイントを抑えておきましょう。
- マンション査定には机上査定と訪問査定がある
- 机上査定価格と訪問査定価格はほとんど同じ
- 査定依頼は複数社に行い不動産会社を見比べる
- 一括査定サイトで査定依頼すると楽
- 査定価格の「根拠」で不動産会社を選ぶ
次はおすすめの査定方法について解説します。詳しく知りたい方はコチラ。