マンションの買取のメリット・デメリットを徹底解説

「買取ってなに?」
「普通の売却と何が違うの?」
「どういうときに利用すると良いの?」
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マンションを売却するときには、不動産会社に「仲介」を依頼する以外にも「買取」という方法もあります。買取とは、不動産会社が自らマンションを購入することです。

この「買取」という手法は、仲介とは違ったメリット・デメリットがあるので、人によっては買取の方が良い場合があります。買取のメリット・デメリットをしっかり把握して、自分は仲介を選択すべきか買取を選択すべきか判断しましょう。

マンションの買取とは何か?

冒頭で言ったように、マンションの買取とは不動産会社が、自らマンションを購入することです。マンションの買取を選択するケースはそこまで多くはなく、通常の売却は買取ではなく「仲介」になります。

仲介とは、不動産会社が買主を「見つけてくる」のが仕事であり、自ら購入することはしません。つまり、買取と仲介は根本的に異なる売却方法ということです。

結論からいうと、買取は売却価格が下がるので、通常はあまりおすすめしません。ただし、決済が早かったり、売却活動が楽だったりというメリットがあるので、そのメリットを大きいと感じる人には向いています。

買取の流れ

買取の流れは以下の通りです。

  • 査定する
  • 申込を受け売買契約をする
  • 引渡しをする

通常の仲介との違いは、査定した後に媒介契約がなく、売却活動もない点です。媒介契約は、不動産会社に「仲介を依頼する」ことなので、買取では不要になります。

また、買取の場合は不動産会社が自ら購入するので、買主を見つけるわけではありません。そのため、売却活動も不要になります。

関連記事マンションの媒介契約は「専属専任」媒介契約を選ぶべき3つの理由

買取も一括査定サイト

買取を希望したい場合にも、通常の仲介と同じように一括査定サイトを利用しましょう。一括査定サイトとは、ネット上で物件情報を入力するだけで、5~6社に査定依頼できるサイトです。

ただ、一括査定サイトは基本的に「仲介」するときの査定額になります。後ほど詳しく解説しますが、買取の場合は仲介のときよりも売却金額が落ちます。つまり、査定額も落ちるということです。

そのため、一括査定サイトで査定依頼するときに、コメント欄や備考欄に「買取価格も出してください」と書いておきましょう。そもそも、買取をやっていない会社もありますが、買取可能な会社であれば買取額も記載してくれます。

関連記事マンションを「高く・早く」売却するためには一括査定サイトがベスト

ここまでのまとめ
  • 買取は不動産会社がマンションを購入する
  • そのため、根本的に仲介とは異なる
  • ただし、査定依頼は仲介と同じく一括査定サイトを利用

買取を利用するメリット

買取を利用するメリットは以下の点になります。

  • 決済が早い
  • 売却活動が楽
  • 周囲に売却が知られない
  • 瑕疵担保責任がない

先ほどいいましたが、このメリットが「大きい」と感じられる人は、買取を選ぶと良いでしょう。

決済が早い

この「決済(引渡し)が早い」というのが、買取の最も大きなメリットです。なぜ決済が早いかというと、買主が不動産会社なので、一般の人よりも手続きがスムーズだからです。

最短で手続きすれば、査定時に申込を受けて、2日後に契約をして、その5日後に引渡しすることも不可能ではありません。つまり、諸々の条件が整って、最短で手続きすれば査定から1週間くらいで決済できるのです。

ただし、1週間での決済は買取でも、ものすごく早い手続きです。この決済を実現させるためには、売主も決済(引渡し)の準備を事前にしておく必要があります。
関連記事マンションの引き渡し時に知っておくべき3つのこと

一般の方との違い

なぜ、買取は決済が早いかというと、買主が不動産会社なので一般の方が買主のときとは、以下の点が違うからです。

  • 現金での購入が多い
  • 融資を受けるときも手続きが早い
  • 引っ越し手続きがない

一般の人の場合は住宅ローンを組むことが多いので、そのローン審査や本契約に時間がかかります。ローン手続きだけで、2~3週間以上かかることも良くあります。

その点、不動産会社は現金で購入することも多いですし、仮に融資で購入するときも手続きは早いです。また、一般の人は引越し準備などがありますが、不動産会社はありません。これが、買取だと決済が早くなり理由です。

決済スピードが早いと何が良い?

決済スピードが早いということは、簡単にいうとマンションを現金化するのが早いということです。通常の仲介だと、査定してから引渡しまで半年程度かかることが多いです。

そのため、早急に現金が必要な人は、仲介をしている時間がない場合もあります。そんなときには、決済スピードが早い買取はメリットの大きな売却方法と言えるでしょう。

売却活動が楽

また、先ほどいったように、買取の場合は査定をした後すぐに申込&契約に移ります。そのため、査定~申込&契約の間に行う以下のような売却活動がありません。

  • 広告を打って集客する
  • 購入検討者に部屋を見せる
  • 購入検討者と交渉する

広告を打ったり、検討者との交渉をしたりするのは、実際には不動産会社の営業マンが行います。しかし、部屋の案内時には原則売主が立ち会いますし、立ち会わなかったとしても休日は家に居られません。

また、売主が部屋の掃除などをして、出迎え準備をしなければいけません。それらの作業は割と面倒なので、売却活動が楽というのは買取の大きなメリットです。

たとえば、高齢者で売却活動が厳しい人なんかは、買取はありがたい売却方法かもしれません。

周囲に売却が知られない

通常のマンション売却は、チラシやネットなどで広告活動をします。また、毎週のように購入検討者が部屋を見学しにきます。そのため、周辺に住んでいる人や、知人・友人にマンションを売却していることを知られてしまうのです。

一方、買取は前項でいったように、集客する必要がないので広告は一切打ちません。そのため、周囲に売却を知られることがない点もメリットと言えます。

たとえば、何かしらの事情でこっそりマンションを売却したい人は、買取は良い選択と言えるかもしれません。

瑕疵担保責任がない

最後に、買取は瑕疵担保責任がないという点もメリットです。そもそも、瑕疵担保責任とは、マンションを引き渡した後に瑕疵(欠陥)があった場合、売主はその責任を問われるということです。

つまり、瑕疵担保責任がある状態でマンションの売買を行うと、引渡後も売主はマンションの瑕疵に対して責任を問われるリスクを負うということになります。

一方、買取はこの瑕疵担保責任がないので、引渡後に面倒なことになりません。

瑕疵担保責任がない理由

なぜ瑕疵担保責任がないかというと、買主が不動産会社だからです。瑕疵担保責任は、売主と買主の「種類」によって、責任があるかないかが変わります。

買主が不動産会社ではなく一般の方であれば、売主は瑕疵担保責任を負います。そのため、通常の仲介時は瑕疵担保責任を負うのです。

一方、買主が不動産会社であれば、売主は瑕疵担保責任を負いません。ただし、その瑕疵について「知っていたのに伝えなかった」という悪意がある場合は、瑕疵担保責任を問われます。

仲介の場合の瑕疵担保責任

では、買取ではなく仲介の場合は、売主は瑕疵担保責任をどのくらいの期間負うことになるのでしょうか?物件にもよりますが、一般的には引渡後から半年~2年の範囲で、瑕疵担保責任を負います。

これは、買主と売主が合意の元で決め、売買契約の際に取り決める事項です。なぜ期限を定めるかというと、期限を定めないと、いつまで経っても売主の瑕疵担保責任は消えないからです。

ここまでのまとめ
  • 買取のメリットは大きく4つある
  • 特に、決済スピードが早い点は大きなメリット
  • これらのメリットを「大きなメリットだ!」と感じる人は買取に向いている

買取を利用するデメリット

一方、買取をすると、売却価格が落ちるという大きなデメリットがあります。物件によっても異なりますが、一般的には、相場価格の7~9割程度まで価格が落ちると言われています。

つまり、相場価格が3,000万円の物件であれば、最大で2,100万円程度まで価格が下がるということです。このように、買取だと下落幅が大きいので、この点は気を付けましょう。

金額が安くなる理由は、不動産会社はマンションを買取った後に転売するからです。つまり、相場価格以下で買い取らないと採算が合わないということです。

マンションを購入するということは、不動産取得税や固定資産税、そして登記関係費用などがかかります。また、それを転売するときも広告費用や登記関係費用などがかかります。

さらに、転売するということは自社の利益を乗せて売るということです。そのため、相場価格よりかなり下の金額で購入しないと、せっかく転売したのに赤字になってしまうのです。

ここまでのまとめ
  • 買取のデメリットは売却価格が下がること
  • どのくらい価格が下がるかは物件による
  • 価格が下がる理由は不動産会社が転売目的で購入するため

買取時の注意点

買取をするときには、以下の点に注意しましょう。

  • 買取に向いている物件を見極める
  • 多くの不動産会社に査定依頼する
  • 買取会社を仲介されてはいけない

上記3点に注意すれば、より高い価格で買取してもらえます。

買取に向いている物件を見極める

上述した「買取のメリット」に記載したことを、大きなメリットと感じる「人」にとっては、買取は良い選択と言えるでしょう。今回は、視点を「人」ではなく「物件」に向けます。

買取のメリット・デメリットを加味した上で、以下のような物件は買取に向いていると言えます。

  • 買い手がつきにくい築古物件
  • 遠方にある空き家物件
  • 競合環境が悪い物件

自分の物件を上記に照らしあわせてみてください。

買い手がつきにくい築古物件

買い手がつきにくい築古物件の場合、通常の売却である「仲介」で売却活動をしても中々売れません。売却期間が長引くほど値引き交渉は激しくなるので、最終的にかなりの額を値引くことも多いです。

そうなれば、結局買取とあまり変わらない価格での売却になることもあります。そのため、買取で最初から手間なく売却した方が楽な場合もあるということです。

遠方にある空き家物件

物件が遠方にある場合、仲介でマンションを売却すると以下の理由で色々と面倒です。

  • 鍵を不動産会社に預けるのでセキュリティ的に不安
  • 掃除など定期的に空き家管理が必要
  • 契約などの手続きが面倒

特に、空き家管理と契約などの手続きが面倒です。空き家管理は月1万円程度で委託できますが、その費用はもったいないです。

また、買取であれば契約手続きは家の近くまで来てくれますし、空き家管理も短期間で済む点はメリットが大きいと言えます。

競合環境が悪い物件

仮に、周辺で自分のマンションと条件が近い物件が、大量に売り出されていたとします。このようなことは、大型マンションなどが近くにあると割と良くあることです。

この場合は、売り出し価格を下げない限り、ほぼ確実に売却活動は長引いてしまいます。であれば、最初から買取を選択して、即現金化するというのはメリットが大きいです。

多くの不動産会社に査定依頼する

次に、多くの不動産会社に査定依頼することです。これは、通常の仲介マンションを売却するときにも言えますが、買取の場合は更に重要になります。

なぜなら、買取は査定額がそのまま買取(売却)価格になるからです。つまり、仲介のときに必要であった「査定額の根拠の見極め」は不要で、とにかく高い査定額の不動産会社を見つけることが重要になります。

そのため、なるべく多くの不動産会社に査定依頼しましょう。査定方法は、先ほどいったように一括査定サイトを利用するのが良いでしょう。

関連記事マンションを「高く・早く」売却するためには一括査定サイトがベスト

買取会社を仲介されてはいけない

買取りをするときには、必ず買取を行っている不動産会社に依頼しましょう。というのも、買取業者を「仲介」されてしまうと、仲介手数料が発生して買取金額がさらに安くなるからです。

たとえば、買取をしようと思い、不動産会社であるX社に買取を依頼したとします。しかし、X社が買取していないと、X社から「買取業者を紹介しましょうか?」と言われる場合があります。

仮に、X社から買取業者(買取も行っている不動産会社)P社を紹介されたとしましょう。この場合、売主には言いませんが、P社は買取物件を紹介してくれたお礼として、X社に仲介手数料を支払います。

つまり、売主が直接P社に買取依頼すれば発生しない、言うなれば「無駄な仲介手数料」をP社は負担していることになるのです。

当然、仲介手数料は支出になるので、P社は仲介手数料の分を差し引いて買取価格を提示します。そのため、全く無駄な理由で買取価格は下がることになるので、買取業者とは直接取引しましょう。

まとめ

マンションの買取については、以下のポイントを抑えておきましょう。

  • 買取は不動産会社が買い手となるので仲介とは異なる
  • 買取の一番のメリットは決済が早い点
  • ただし、売却価格が大きく下落するというデメリットがある
  • メリット・デメリットを比較して買取するかどうかを判断する
  • 多くの不動産会社に一括査定サイトで査定依頼する

次は、マンション売却に関する税金について解説します。こちらの記事をご覧ください。