マンションの売却活動とは?期間・やること・注意点を徹底解説


「マンションを売る時って何するの?」
「どのくらいの期間かかるの?」
「売主が注意することはあるの?」

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プロ仲介マンがお答えします!

マンションの売却は、査定をして媒介契約を締結したら※1、次はいよいよ売却活動です。売却活動にのぞむ前に、不動産会社が実際に何をするかを知っておきましょう。

また、マンションの売却活動の中で・・・

  • 自分は何をするのか?
  • 期間はどのくらいかかるのか?
  • 注意点は何か?

を知ることは、マンションを高く・早く売る上で重要なことになります。今回は上記3点を中心に解説していきますので、マンション売却を検討している人は必読です。

また、わたし自身の経験からくる、業界の裏話も参考になると思います。

※1査定はコチラの記事、媒介契約はコチラの記事を確認ください。

不動産会社は何を行うのか?

まずは、不動産会社が売却活動で行うことをサラッと解説します。不動産会社が行う売却活動は、具体的には以下3点です。

  • 広告活動をして集客する
  • 検討者を呼んでマンションを案内する
  • 検討者と交渉を行う

まず、不動産会社はチラシなどの広告をして、見学希望者からの問い合わせを待ちます。

次に、問い合わせ者の中で「見学したい」と言った人と日程調整をして、実際にマンションの案内をします。

マンションの案内は室内のみならず、マンションの共用部(エントランスや駐車場など)の案内も一緒に行います。そして、最後に検討者と売却価格や引渡し時期の交渉を行います。

このような一連の流れは不動産会社の営業マン主導で行いますが、売主も協力すべきことがあります。売主が協力的かどうかは、マンションを高く・早く売るためにはかなり重要になります。

また、あらかじめ言っておきますが、売却活動を不動産会社任せにしてはいけません。正直、売却活動をサボる営業マンもいるので、あなたが営業マンのお尻を叩いてあげましょう。

「広告活動」&売主が行うこと

次に、マンション売却の1つ目のステップである「広告活動」の話です。不動産会社は実際何をするのか?また、売主は何を協力・注意すべきなのか?について解説します。

広告活動で重要になってくるのは以下の点です。

  • 広告活動とは具体的に何をするの?
  • 広告活動のお金は誰が出すの?
  • 売主は自分しか知らない情報提供をしよう
  • 売主は営業マンに売却報告を徹底させよう
  • 有料広告はいらない

広告活動は、マンション売却において「集客」に直結します。この「集客」は営業マンの力量次第で変わってくるポイントです。

そのため、営業マンがタラタラ営業しないよう良くチェックしましょう。

広告活動とは具体的に何をするの?

中古マンション売却における広告活動とは、具体的にはチラシ・ネット広告・レインズ登録になります。

実際の広告活動は、不動産会社がチラシを作成して、周辺マンションなどに投函します。また、自社ホームページ、SUUMOやHOME’Sなどのサイトにネット広告も掲載します。

そして、レインズと呼ばれる不動産会社しか見られないネットワークシステムにも登録して、見学希望者からの問い合わせを待つのが「広告活動」です。

ちなみにレインズは「過去の成約事例」と「現在の売り出し物件」が掲載されています。つまり、レインズに登録すれば他の不動産会社から検討者を紹介してもらえるということです。

広告活動のお金は誰が出すの?

前項でお伝えした「チラシ作成・投函代」や「ネット掲載」「レインズ登録」にはお金がかかります。それらの広告費用は、基本的に不動産会社が支払います。

ただ、注意点としては、以下のような広告は売主の負担になるという点です。

  • ネット広告の「特集」などのプレミアムプラン
  • ネット広告に「掲載」すること自体が高いサイト
  • 不動産会社が想定しているよりも多い投函部数

結論からいうと、上記のような有料広告は実施しなくて良いです。詳細は後述します。

また、上記のような広告をするときは、不動産会社が売主に確認してから、売主負担で広告をします。売主はその点を良く把握しておきましょう。

売主は自分しか知らない情報提供をしよう

さて、ここからは売主が「協力・注意」することの解説です。まず、以下のような「売主しか知らない」中古マンションの情報を、営業マンに提供しましょう。

  • 朝の6時30分まで電車に乗れば座れる
  • 夏はバルコニーから花火が見られる
  • 風通りが良く夏も日中以外はエアコン不要

これは一例ですが、そのマンションに「住んでみないと分からない」ことは、営業マンとして嬉しい情報です。細かいことですが、優秀な営業マンほど、そんな「細かいこと」で成約率を上げています。

また、実際に花火の写真など、営業に使えそうな写真やマンション購入時のパンフレットも提供しましょう。写真は広告に使えますし、パンフレットも営業トークに役立ちます。

売主は営業マンに売却報告を徹底させよう

ほかにも、営業マンが行う売却報告を徹底させましょう。売却報告にルールはないので、実は営業マンによって報告内容が違います。

営業マンにきちんと営業活動を行わせるため、売却報告の際は以下3点を営業マンに徹底させましょう。

  • 広告予定を明示させる(どのサイトに掲載?どこに何部チラシをまく?)
  • 問い合わせが何件きた?
  • 検討者の状況を細かく教えて欲しい

ちなみに、媒介契約は3種類あり、そのうち「一般媒介契約」には売却報告義務はありません。媒介契約について詳しく知りたい方はコチラの記事で確認ください。

有料広告はいらない

先ほど「広告の種類によっては広告費用を売主が支払う」と言いました。繰り返しますが、この有料広告は基本的に必要ありません。

なぜなら、有料広告は費用を投下した割には、集客に反映されないからです。

たしかに、有料広告をすれば、一時的に多少の集客増は見込めます。しかし、それは広告を掲載した期間だけであり、そもそも集客増にならないこともあります。

その割には、有料広告は数万円~10数万かかり勿体ないので、広告は不動産会社が費用負担する、無料の広告だけで十分です。

逆に、有料広告を勧めてくる営業マンは、集客力がない営業マンということで優秀な営業マンとは言えないでしょう。

ここまでのまとめ
  • 自分しか知らない中古マンションの「魅力」を営業マンに伝えよう
  • 売却報告を営業マンに徹底させよう
  • 有料広告プランは行う必要なし

検討者の「内見」&売主が行うこと

つづいて、マンション売却の2つ目のステップである「内見」について、不動産会社は実際何をするのか?また、売主は何を協力すべきなのか?について解説します。

内見で重要になってくるのは以下の点です。

  • 見学者の希望日程にはなるべく合わせる
  • 部屋の掃除や換気は行っておく
  • オープンルームを積極的に行う

内見は、マンション売却において「成約率」に直結します。また、申込者が現われるまで内見し続け、その期間を「売却活動期間」と言います。

東京カンテイが出典している直近10年間のデータでは、マンションを売り出して3か月以内に成約した事例は70%近くにのぼります。

そのため、売却活動期間は3か月ほど時間がかかると思っておきましょう。

見学者の希望日程にはなるべく合わせる

広告をした後は、その広告を見た見学希望者や不動産会社などが、電話などで内見の予約をします。

広告に記載してある連絡先は仲介を依頼した不動産会社なので、連絡は全て営業マンが受けます。

具体的な流れは・・・

  • 見学希望の問い合わせが入る
  • 営業マンがいくつか見学希望日を聞く
  • 営業マンから売主へ連絡する
  • 売主と日程調整をした後に見学希望者に連絡する

このような流れになります。ここで売主が気を付けたい点は、日程をなるべく見学希望者に合わせるという点です。特に、「売り出しはじめ」と「平日」は積極的に見学を受け付けましょう。

売り出しはじめの検討者は熱い

なぜ、「売り出しはじめ」に積極的に見学者を受けるべきかというと、売り出しはじめの検討者は検討度合いが高い「熱い」顧客だからです。

先ほど紹介した東京カンテイのデータの以下の部分を見れば、その理由は分かります。

  • 売り出し1か月以内の売却:39.6%が売却完了、価格は3%の下落
  • 売り出し2か月以内の売却:55.5%が売却完了、価格は5.15%の下落
  • 売り出し3か月以内の売却:67.3%が売却完了、価格は6.83%の下落

このように、4割近くの物件は1か月以内に成約しており、下落率はわずか3%に抑えられています。これだけでも、売り出しはじめの検討者は熱いことがお分かりいただけるかと思います。

マンションにおける1%の違いは大きいです。たとえば、3,000万円のマンションであれば、1%で30万円違いますからね。

ちなみに、売り出してから11か月かけて売却した物件は、16.82%も価格が下落しています。このような事態にならないよう、なるべく早めの検討者で成約しておきましょう。

平日の見学者はその日しか来られない

また、平日に見学予約を希望する検討者も、積極的に対応しましょう。平日に見学予約を入れるということは、平日休みの人であることが多いです。

つまり、その日しか見学することができず、その日の見学を断ってしまえば、その人が見学する機会をなくしてしまうのです。

前項のように、初期の検討者は熱いので、せめて最初の1~2か月は頑張って予定を調整することが重要です。

どうしても自分が立ち会えなければ、不動産会社に鍵を預けて全て任せるのもアリです。

部屋の掃除や換気は行っておく

見学者の検討度合いを上げるために、必ず部屋の掃除や換気はしておきましょう。特に、「水まわり」は衛生面で気にする人が多いので、重点的に掃除しておくべきです。

そのため、マンションの売却を決めた時点で、風呂、トイレ、洗面所、キッチンは大掃除しておきましょう。特に、キッチンのガスコンロやトイレは汚れやすいので、見学予約が入る度に掃除することが大切です。

また、見学者の来訪前には、玄関ドアや窓を開けて換気しましょう。みなさんも、友達の家に入ったときに「臭いワケではないけど何か独特の臭いがする」という経験はありませんか?

友達に家に遊びに行くのであればそれほど気になりませんが、そのマンションを「買う」のであれば話は別です。どうしても、そのような細かい部分は気になりがちなので、必ず換気はしておきましょう。

オープンルームを積極的に行う

マンションを売却するときには、見学希望者と予定を調整して内見するという方法だけではありません。ほかにも、たとえば「日曜の10時~17時まで」と時間決めて、予約なしの見学者も受け入れるオープンルームという方法があります。

オープンルームのメリット

オープンルームを行うメリットは以下の通りです。

  • 周辺にマンション売却を告知できる
  • 来訪のハードルを下げられる

オープンルームをすると、マンションの前や駅前に看板を立てて告知します。そのため、単純に広告効果があるのです。

また、予約なしで気軽に見学できるので、普段来ないような人も集客できます。オープンルームをすると、意外と集客できるのが「同じマンション内の人」です。

同じマンション内の人は比較的検討度合いが高いですが、チラシなどをまいていても案外来訪にはつながりません。

しかし、オープンルームをすることで「ちょっと行ってみるか」という気持ちになり、来訪につながるというワケです。

オープンルームのデメリット

一方、オープンルームのデメリットは以下の点になります。

  • 不特定多数が見学に来る
  • セキュリティ面での不安

まず、決まった時間は不特定多数の見学者が来訪します。そのため、部屋で落ち着いて過ごすことはできませんし、どうしても汚れてしまいます。

また、不特定多数が来訪するということで、セキュリティ面の心配があります。貴金属や貴重品は鍵のかかる場所へ保管することで、セキュリティ面の対策を行いましょう。

ただ、このようなデメリッともあるとはいえ、オープンルームはメリットの方が大きいので、積極的に実施すると良いでしょう。

ここまでのまとめ
  • 特に売り出しはじめは見学者に日程を合わせる
  • 見学者が来る前に必ず掃除・換気をする
  • オープンルームを積極的に行う

検討者との「交渉」&売主が行うこと

マンション売却の3つ目のステップである「検討者との交渉」で、不動産会社は実際何をするのか?また、売主は何を協力すべきなのか?について解説します。

ここで重要になってくるのは以下の点です。

  • 中古マンションは値引き交渉されるもの
  • 値引き交渉は売り出し価格が大切
  • 自分の許容範囲を営業マンに伝える

検討者の交渉は、マンション売却価格に影響して、売主の利益が変わります。

中古マンションは値引き交渉されるもの

中古マンションを含め、不動産を売却するときには、値引き交渉されるものと思っておきましょう。

高い買い物であるがゆえに、買主も「少しでも安く買いたい」という気持ちが強いのが、値引き交渉が多い理由です。

ただ、実際に検討者と値引き交渉するのは、不動産会社の営業マンになります。売主は、営業マンから伝わる情報を元に、最終的に値引きするかどうかのジャッジを行うという流れです。

値引き交渉は売り出し価格が大切

値引交渉は、「売り出し価格が全て」と言っても良いでしょう。

つまり、「値引きされる前提」で高く売り出すのか、「値引きは受け付けない前提」で相場価格の売り出しにするのか、その判断が重要ということです。

わたしの経験上、多くの物件は相場価格の5%前後、高く売り出すケースが多いです。たとえば、3,000万円の相場であれば、3,150万円ほどの売り出しにするということです。

3,150万円で売り出すことができれば、仮に100万円値引きしても、3,050万円で売却できます。つまり、相場価格よりも50万円高く売却できるということです。

ただし、一方で売り出し価格を高くし過ぎると集客が減ります。そのため、売り出し価格を値引き前提で設定するかどうかは、競合物件を見ながら不動産会社とよく相談しましょう。

自分の許容範囲を営業マンに伝える

営業マンの立場から大変助かるのが、売主の人の「ギリギリライン」を教えてもらうことです。つまり、営業マンは、「最悪、この金額だったら売って良い」という売主の本音を知りたいのです。

このギリギリラインを知っているかどうかで、交渉は大きく変わってきてしまいます。ギリギリラインを知っていれば、売主の指示を仰がずにスピーディーに交渉できるので、交渉を有利に運びやすいのです。

たとえば、3,150万円で売り出していて、ギリギリラインが3,000万円という物件があったとします。このとき、検討者が200万円の値引き交渉をしてきたとします。

仮に、わたしが営業マンなら、「厳しいです」とその場で一度突っぱねて、その後に100万円あたりの値引き交渉をするでしょう。

しかし、ギリギリラインを聞いていないと、「もしかして200万円値引いても売主的にはOKかも」と思い、「売主に相談します」のような返答になります。

一度値引きを持ち帰ってしまうと検討者も期待するので、その後に値引き幅を縮める交渉はしにくくなるのです。そのため、営業マンにはギリギリラインを伝えておくべきです。

ここまでのまとめ
  • 中古マンションの売却は値引きが当たり前
  • 売り出し価格の設定は非常に重要
  • ギリギリ売却して良いラインを営業マンに伝えよう

まとめ

マンションの売却活動については、以下のポイントを抑えておきましょう。

  • 広告の有料プランはやらなくて良い
  • 物件の魅力を営業マンに伝えて広告に反映させる
  • 見学者に日程を合わせ内見の時間調整は協力しよう
  • 売り出し価格は値引き前提かどうか?の判断が重要
  • ギリギリ売却して良い金額を営業マンに伝える

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